苫小牧駅に降り立つと,駅は美瑛富良野と旭山動物園のパンフレットで埋まっていた。池袋の居酒屋で旭川直送松尾ジンギスカンの文字が踊っていたときよりも驚いた。私としては,苫小牧の駅に降りたら,樽前山や支笏湖やウトナイ湖,日高の牧場などのポスターが貼ってあると思い込んでいた。やってきた旅行者にそれも列車を下りた人に宣伝する必要はないわけで,駅の営業として苫小牧の人に旭川や富良野へ行く切符を買って貰いたのはわかるけど。
ちょっと前の駅の風景は違った。フォームや駅には近郊の名所を書いた看板が必ずあったし,駅には地元の旅館やら施設の広告が並んで地元らしさがにじんでいた。札幌の手稲駅は手稲山登山者が利用した駅で,丸太で建てたロッジのようだった。土間の真ん中に大きなだるまストーブがあり,待合の人たちがそれを囲んでいた。今は近代的な広いコンコースで駅の南北と商業施設や区役所をつなぐ都会的な駅となっている。
ロッジ風の駅を要求しないにしても,地元らしさがもっと駅にあってもいいのではないだろうか。旭川駅の富良野線に通じる地下道に美瑛富良野らしい壁画が描かれているが,あんなことがやってきた人には嬉しい。
奈江の旧道
ホテルオリカの後方から十勝岳を眺める
パフィーの木を後方から眺める
さて,そんなに愛されてる美瑛富良野だが,さすがに観光客が多くて,ゆっくりできない。そんなときは道をはずして裏道に入り,のんびりすることにする。里山の間に舗装された道が通っている。飽くまでもゆっくりと,ゆっくり走っても誰の迷惑にもならない,ゆっくりと車をはしらせましょ。
中富良野町奈江には古い木造校舎のあとに
富良野風景画館がある。
美瑛町西美小学校の跡は俳優の榎木孝明の
水彩画館がある。
富良野から美瑛までゆっくりと車を走らせ,途中こんな美術館を訪ねるのはどうだろう。係りの人もたいてい地元の人で話を聞きながら絵を眺めることもできる。ひざ掛けを掛けて片隅に鎮座している人はいません。尚,これらの施設間は遠いので歩いては行けませんので念のため。
美瑛町二股小中学校跡に美瑛自然の家という研修施設がある。
この裏で小川のせせらぎと鳥やらなにやらの声を録ったのでどうぞ聞いてください。
ダウンロードしてiPODなどでリピート再生して短い北の夏の午睡にどうぞ。よく眠れる。
○美瑛町の里山
小川のせせらぎと鳥やらなにやらの声(MP3約2分)