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PDFを作ってみよう
(2008/02/23)
PDFを作るためのソフトがフリー(無料)で手に入ります。これらを利用してPDFを作って見ましょう。いろんな使い方があります。
PDF(ピーディーエフ)はパソコン環境の違いを乗り越えるのが目的です。本来はPortable Document Formatというくらいですからファイルを小さくするも目的でした。何ページもの本を画面やネットで簡単にみることができるという当初の目的は,色んな使い方をすることで,二の次になってしまいました。かくいう私は業務では大きさをものともでず,画像も圧縮せずどんどん使っています。DTPで使われているepsというフォーマットは複数ページに対応していません。PDFは複数ページを一つのファイルとして作っています。これが私のところで巨大なPDFが活躍する理由です。
PDFはeps(イーピーエス)というフォーマットをベースに作られました。epsは印刷業界以外ではあまり使っていないフォーマット(デジタルデータの形式)ですが,画像データや書体,ベクトル図形などからなり,出力機の能力(特に解像度)に合わせて出力できます。
- PDFの例(WORDで作りPRIMOでPDFに変換)Microsoft Word - AIWA.pdf
- 「鰍いわプリント」の文字は当社製のフォントで入力されています。このフォントを持たないあいわ以外の人のWORDではこのように表示されません。ところがPDFに変換するとこのように誰のパソコンでもこの書体で表示されます。右下の「aiwaprint.jp」は画像ですのでどのパソコンでも見ることができますが,画面を1600%位に拡大すると文字の縁にガタガタ(ジャギー)が見られます。「鰍いわプリント」の方は1600%でもジャギーは出ません。
デジカメなどで有名になったjpeg(ジェイペグ)というフォーマットはビットマップだけのデータですから,高解像度の出力機だからと言って特にきれいになる訳ではありません。逆に粗が出てしまうこともあります。家庭用のプリンターではきれいなのに,印刷所でプリントするとなんか変ということになります。じゃPDFならオールオーライというとそうでもありません。PDFは作り方,使い方で色んな形式のPDFができてしまい,印刷データとしては別の問題も抱えています。
PDFは場面に合わせて
PDFはepsの有利な点を継承していますので,使い方によって,いろんな用途に使えます。特にDTPで作った複雑な紙面をインターネットに掲載することが大学,研究所,自治体を中心に行われています。検索にも対応しています。例えばごみの分別をパンフレットに印刷したのなら,同じものをホームページに載せておけば,住民がいつでも見ることができますし,検索対応に作ってあれば,例えば「テレビ」で検索すると家電リサイクルの解説ページにジャンプしてくれます。取扱い説明書なら目次にリンクを設定しておけば,ページを辿ることなく,ただちにその内容のページにジャンプできます。近頃は古い機器の取扱説明書もネットで見ることができるようになり,便利になりました。
既に印刷物しか残っていないものも,画像として表示し,検索すると該当文字の位置にジャンプするというPDFもあります。OCRで文字をテキスト化して配置しているんです。
またPDFはフォームという機能があって,設定してあれば申込書のような記入欄にはパソコンで入力し,印刷できます。印刷して手で書き込む必要はないわけです。
簡単な自動スライド機能もあります。
何よりも素晴らしいのは,どのパソコンでも同じ表示ができることです。WORDで作ったデータのままでは,見ようとするパソコンにWORDが入っていなかったり,古いバージョンだったり,書体が違っていたり,文字がずれてしまったりしました。これはPDFに変換して渡すと大丈夫です。PDFはそれを見るためのリーダーをインターネットから無料で入手できます。ただし,WORDのような修正加筆はできません。
以上の事は
アドビアクロバットという4万円位のソフトで作ったり加工したりできます。
PDFを無料ソフトで
文字崩れなく書体も表示するPDFはフリーソフト(無料ソフト)で作ることができます。PDF自体はその仕様が公開されていますので,技術があれば作れるわけです。
あまり特殊な設定をせず,どのパソコンでも文字崩れなく書体も表示する目的を達成できるか調べてみました。
上表でグリーンに塗っているソフトを使ってPDFを作ると,フォントを埋め込んでいるので,どのパソコンでも元の書体で表示します。フォントが埋め込まれていないようなのは2種ありましたが,設定によってきちんと埋め込めるのかもしれません。
いずれかをダウンロードして,インストールすると,プリンターが一つ増えます。WORDなどのアプリケーションで印刷をこのプリンターに指示するんです。ぜひ,試してみてください。インストールしたくないという方には,
シーマンでブラウザにファイル名を指定するだけでPDFに変換してくれます。意外と早く変換し,フォントもきちんと埋め込まれていました。
マイクロソフトはOffice2007に組み込んで使うコンバーターをインターネットで配布しています。
KING Soft Officeや
Open OfficeはPDF保存ができるようになっていますし,
一太郎スィーツ2008にはJust PDFが含まれています。
PDFを開くにはリーダーが必要です。
ADOBE READERが一般的ですが,上記ホームページでリーダーも発表してるところもあります。
ADOBE(アドビ)社では
ADOBE Degital Editionsを発表しています。PDFを本を読む感覚で表示できます。こんな形で詩集や写真集を作るのも面白いかもしれません。
尚,印刷所で使うには特殊な設定(それも印刷会社によって事情が違う)が必要です。PDFで入稿したいという方はAcrobat4からPDFに取り組んだ当社にご連絡ください。(できるだけ事前に)