旭川駅と周辺開発が大詰めを迎えている。開発の第一の柱はJR旭川駅の大改修と線路の高架化であろう。札幌駅などでは終了した高架化によって,線路で分断されていた街同士の往来が容易になった。もっとも旭川はその傍らに川が流れている「全国的にも珍しい」形なので,更に2本の大きな橋が架かる。喧々諤々の議論をよそにミーハーたる私は北彩都ウォークというイベントに参加させていただいた。電話による応募は殺到して短時間で200人分が埋まったという。私の名前は名簿のほとんど終わり頃であった。
歩いた経路は左図のようになる。経路はGPSで記録したが,Google Earthの写真はやや古く,旧車両センターの扇形工場がまだ残っている。8月28日,お盆を過ぎたというのにこのところの残暑,この日も30℃を軽く超える晴天で,しっかり太陽を拝ませていただいた。
おびったの裏は話題のコーチャンフォーが出店することになって,その形はすでにできている。ここに入る道路も直に開通するとのこと。ただ,高架をくぐって宮下通の共成製菓に出られるのは年末になるようだ。コーチャンフォーはかなり大きな施設で,本屋とはとても思えない。ドトールのロゴが目立っていた。残念ながらそのむこうのJRが保有する土地は利用が決まっていないようで,更地のままであった。
さてわれわれは永山車庫との連絡線路の踏み切りを渡って,いよいよ高架に登る。
高原シャツ
高架の上は,壁があるので,絶景とまではいかないが,街の様子が違って見える。10メートルくらいで街を横に切ったような図が見える。高原シャツって,どこのビルだ?
これまで気がつかなかったが,JR職員の解説によると,富良野線は函館本線石北本線とは交わることない線路になっていて,必ず乗換が必要だった。高架にしたときに,富良野線も同じラインの中に入れたので,これからは富良野―旭川―北見・網走の特別列車も走らせることができるそうだ。ならば札幌―旭川―富良野も可能になる。
北見側から旭川駅
高架はできたばかりのせいか,土砂もなく綺麗だ。線路は赤く錆びているが,コンクリートの枕木に整然と収まっているのは気持ちがいい。枕木とレールを止めるのは,従来ボルトだったが,ここではバネを使っているそうだ。(太い釘も使っていたような気もする)これは新開発か。バネの方がボルトよりずっとメンテナンスがしやすそうだ。ばねだから多少の振動や伸び縮みは吸収しそうだ。劣化の確認が必要だろうが,写真のように数がとても多い。小さなハンマーで一つ一つ叩いて点検する姿を思い浮かべてしまった。実際はどうするんだろうかね。
鉄陸両用車両
メンテナンスといえば,ウォークメンバーが瞠目したのが工事用の車両,鉄路陸路両用だった。JR北海道の開発したDMVかなと思ったが、もうちょっと簡単な原理のようだ。車体が持ち上がる形でレール用の車輪が出てくるってところか。それより気になったのは所沢ナンバーで記号が「わ」,つまりレンタカー?
駅の両脇の橋も着々と工事が進んでいる。永隆橋通新橋は来春には通れそう。名称を7月まで
募集していたが,いつ発表になるかなど,どうなっているか不明だ。
永隆橋通新橋(仮称)
昭和通新橋(仮称)
さて,新旭川駅舎の様子は,こんなんです。
白い柱だらけだが,天井が高く,とても開放的だ。完成時には南北の壁はガラス張りになるということで,明るく広大な道北のイメージになる。改札からの通路は壁に木がふんだんに使われており,ソフトなイメージが期待でき,完成が楽しみ。なぜかホーム番号は南から1,2,3...7と付いている。北の買い物公園側のホームは7番,札幌行はこのホームから出る。それと,従来の1番ホームのように電車を降りてすぐ出札というわけには行かなくなり,どのホームも平等に,階下に降りて出札となる。
ずっと暑い中案内してくれた市の担当者は実は,駅裏の北彩都宮前公園を見て欲しかったんだと思う。以前は国鉄の車両基地で通常は見ることがなく,また車両の修理工場なので鉄と油のイメージだった場所が,緑におおわれて大変身している。これもまた整備完了が楽しみ。ガーデン構想もあるようだが,こんな広々とした公園もいいんじゃないか。それにしてもこれからの公園整備費の方が心配になる。
最後に,最後の富良野線。ちょうどジーゼルカーが発車するところだった。このちいさな駅舎,このガーデンに残してうまく利用できないものだろうか。
○旭川駅10月10日供用開始。
エキマガvol.31によると,1Fが待合室・改札・売店,2Fを通って,3Fのホームに。
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北彩都ウォーキング
この文章はメイリオをインストールしたパソコンではメイリオで表示します。私にはとても見やすい書体です。ただし,字体はVISTAと同じくJIS2004です。「飴」が旧字体になっておいしくなさそう!
(嶋福朗記者)